出荷目安の詳細はこちら商品説明アディラ・ファキーリ、マリー・ゾルダート/希少録音集ヨーゼフ・ヨアヒムとゆかりの深い女性ヴァイオリニスト2人の貴重な音源を復刻。
■ アディラ・ファキーリ[1886-1962]はブダペスト生まれ。
■10歳からフバイにヴァイオリンを学んだほか、グリュンフェルトにピアノを、ポッパーに室内楽を学び、その後はベルリンで大おじのヨアヒムに師事しました。
■彼が世を去ると愛器1715年製のストラディヴァリウスを引き継いでいます。
■アディラの卓越した音楽性に魅せられた作曲家は多く、バルトークは2曲のヴァイオリン・ソナタを彼女のために書いています。
■アディラの7歳違いの妹イェリー・ダラーニも優れたヴァイオリニストで、ラヴェルがイェリーのために書いたのが『ツィガーヌ』です。
■イェリー・ダラーニは情熱的で野性的な演奏、姉のアディラは理知的な演奏が特徴だったと伝えられますが、ここに収録されたバッハやベートーヴェンの演奏からもそれがうかがわれます。
■ ヨアヒム亡き後アディラたちの活動を支援したのが、彼が非常に高く評価していたイギリスの作曲家・音楽理論家・ピアニストのドナルド・フランシス・トーヴィでした。
■ここに収められたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第10番のピアノを弾いているのがトーヴィで、彼は作曲家による提示部のリピート指示をコンサートでは順守していたものの、SPレコードでは叶わなかったため、代わりに言葉で「最初からもう一度」とのコメントを吹き込みました(当盤トラック6)。
■トラック7は彼の貴重なピアノ・ソロの録音で、ヴァイオリニストは参加していません。
■ 後半に収められたマリー・ゾルダート[1863-1955]はグラーツ生まれ。
■オルガニストで教会合唱団の指揮者だった父の影響で4歳でピアノを始め、7歳の時には父の指揮に合わせて教会でオルガンを弾いたそうです。
■歌劇場のコンサートマスターから指導を受けて8歳から始めたヴァイオリンで目覚ましい上達を示し、1878年にグラーツを訪れたヨアヒムの演奏を聴いて強いあこがれを抱きます。
■翌年ペルチャッハを訪れてブルッフのヴァイオリン協奏曲を弾いたのをブラームスが聴き、マリーに惚れ込んで共演を申し出て、その後も続く交流が始まりました。
■ブラームスの推薦でヨアヒムに学ぶことが出来たマリーはブラームスのヴァイオリン協奏曲をマスターし、ハンス・リヒター指揮ウィーン・フィルによる同曲のウィーン初演でソリストを務めた際には、その演奏に感銘を受けたブラームスがマリーの名前「Soldat(兵士)」に引っ掛けて「君は兵士どころか将軍・総司令官(General)だ」と語り、豪華本のスコアを贈った逸話が残っています。
■ ここに聴く演奏はマリーが60歳近い時のもの。
■1921年の録音ゆえ、ダイナミック・レンジやS/N比には制約がありますが、モーツァルトは精彩に富み、バッハの前奏曲も鮮やか。
■一方ゆるやかなテンポの曲では楽器を豊かに鳴らし、落ち着きのある音楽を奏でます。
■バッハのアリアでのシンプルで達観したような演奏も魅力です。
■尚、トラック11、15、16には冒頭部分に少しの欠損があります。
■ ブックレットにはTully Potter氏による解説(英文9ページ)に加え、マリー・ゾルダートとブラームスの写真3点、アディラ・ファキーリのポートレート写真等が掲載されています。
■(輸入元情報)【収録情報】 アディラ・ファキーリ(ヴァイオリン)1. J.S.バッハ[1685-1750]:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調〜アンダンテ 録音:1928年9月4日/初出:National Gramophonic Society 117 (matrix 3762)2-5. ベートーヴェン[1770-1827]:ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調 Op.96 録音:1928年6月6日、9月4日/初出:National Gramophonic Society 114-117 (matrices 3733/37, 3760 .............._..............